以前、もともとオペ(手術)症例である私の矯正を、オペをせずに完了したと書きました。私の矯正治療をしようと言ったのは義父であり(気になりすぎたようです)、オペを止めたのは義母でした。そして、オペ無しでどこまで行けるかの実験が始まってしまったわけです。私の歯並びは完璧ではありません。オペを回避できる矯正があるわけではなく、70%くらいの完成度を目指したのです。
オペをするかしないか。抜歯するかしないか。それはその方の状態の程度や原因によります。私の歯並びの原因は、顎の横ズレと下顎前突でした。オペをしないでここまで並べば上出来と終了しましたが、噛み合わせは不十分です。原因が違う場合、ここまでの到達やその後の維持が更に難しい場合があるなど、いろいろあります。
オペを回避できないか?と問い合わせをいただいたようで、
ご本人がそれでもいいからオペをしたくないというであれば、それでいいのでは?と聞きました。すると、「きっちり治して良かったねで終わりたいじゃん。」
そうでした。そんな中途半端なことできません。私は素人なので、ついついハードルを下げたくなりますが。30歳の頃に比べて、随分とプロフェッショナルになったものだと、手前味噌ですが、感じます。
状況に応じて様々な提案をしますが、今回は後戻りの懸念が大きかったようで、まぁまぁの程度も保てないと判断したようでした。私もあの時顎のズレまで治していたら、今頃どんな噛み合わせだっただろうとたまに想像します。治るんですか!と喜んで手術される方もいますし、答えは一つではありません。
お一人お一人に合った最適な診断と治療方針を立案します。